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座位が安定しない

2021年4月27日

相談

うちの赤ちゃんまだ一人で座れないんです。同じ月齢のイトコは一人で座っていられます。個人差はあると思うのですが、赤ちゃんの両手を前に出して自分で支えられるように手伝ってあげるんですが、ズルズルと前に倒れて最終的には泣いてしまいます。いつも抱っこしてますが、一人で座らせる練習をさせたほうがいいですか?体を支える椅子などを使ったほうがいいんでしょうか?体重は9.5キロで大きいほうです。


回答

一人ひとり違う、赤ちゃんの発達過程 と観察のポイント

一人ひとり顔が違うように、赤ちゃんの発達過程も一人ひとり違うものです。赤ちゃんの次の成長への目安は、その月齢よりも、赤ちゃん自身が自分でできる自然な体の姿勢を観察することです。
今日はその観察のポイントをお話しします。


・今赤ちゃんが出来る姿勢を観察する


・大人が赤ちゃんにある姿勢を取らせるのではなく、赤ちゃんが自分で出来る自然な姿勢は何かを考えてみましょう。今、赤ちゃんが自分で出来る自然な姿勢が「寝返り」であれば、「寝返り」で遊べる工夫をしてみましょう。「うつ伏せ」が好きではないのなら、ママやパパが抱っこのまま座って後ろの壁などに寄りかかり、ママやパパの体の上で「うつ伏せ」にしましょう。


・赤ちゃん自身が、自然な姿勢を獲得することが重要。練習は必要ない


・赤ちゃんが姿勢を自分で保つためには、赤ちゃん自身が体のバランスの取り方や使い方に気付くことが重要です。自分で挑戦して失敗しながら新しい姿勢を自分のものにする過程が他の動作の獲得にも影響を与えます。可能な限り、柔らかすぎない床の上で赤ちゃんを自由にさせてみてください。赤ちゃんが自由に体を動かせることが、実は、赤ちゃんの動作獲得への近道です。だから練習もいらないのですね。色々な姿勢の経験をさせ赤ちゃんが自由に体を動かすことを止めないで見守ります。


・赤ちゃんは、うつ伏せで体を捻ってみたり、仰向けで足を握ってみたり、大人が想像する以上に不思議な動きをすることがあります。大人からしたら苦しそうだったり無駄に見えるような姿勢も貴重な経験です。

・赤ちゃんはその体の動きがいやであれば自分で直します。赤ちゃんの動きに手を加える前に、赤ちゃんが今自分で自然にできる自然な姿勢を観察してみましょう。


赤ちゃんの気持ち

抱っこしてもらうと、いろんなものが見えて楽しい!だけど、おすわりで自分の体を支えるのって、けっこう大変なんだよ。うつ伏せも、お座りもお腹が押されて苦しいから嫌いなんだ。

この記事の執筆者

  • 中原規代(なかはらのりよ) 

    理学療法士

    一般社団法人sodatsu-co 代表理事 open_in_new
    日本理学療法士協会 行動発達研究会

    社会人経験を経て理学療法士に。総合病院に勤務していたが、出産を機に非常勤となる。発達センターや訪問リハビリテーションなど療育施設に勤務する。その傍ら、子ども家庭支援センターや子育て支援施設で子どもの成長発達に関する親子講座を開催している。

    一般社団法人sodatsu-co 代表理事 open_in_new
    日本理学療法士協会 行動発達研究会

    社会人経験を経て理学療法士に。総合病院に勤務していたが、出産を機に非常勤となる。発達センターや訪問リハビリテーションなど療育施設に勤務する。その傍ら、子ども家庭支援センターや子育て支援施設で子どもの成長発達に関する親子講座を開催している。